2022年12月15日
防衛費財源に関する見解
私が防衛力の抜本的強化のための財源として、安易な法人増税などで、企業の投資意欲や生活者の消費意欲を萎えさせ、コロナ禍からの景気回復を腰折れさせるべきではない。国債を含め当座の財源はいくらでもある、と述べたことに対し、以下のようなご意見があり、それを機に私見をまとめましたので、ご一読ください。
「長島さんのこの発想は、長期的な視野に立った防衛政策の社会的、財政的基盤をつくりあげることを放棄していますよ。長島さんの主張はつまるところ「当座しのぎ」に他なりません。税は民主主義です。防衛力強化には税負担が不可欠という現実を国民に説得するのが政治家の仕事では。」
これに対し、私から以下の見解を返しました。
「当座しのぎ」はだめだ、防衛政策の社会的基盤、財政的基盤をつくり上げよ、というのは大事な視点です。ただし、5年間で防衛費を倍増するなどという荒療治はそう滅多にないことです。しかし、ウクライナ戦争や中国習近平体制の動向、米国内政治の混乱などを考えると、この5-10年が非常に危険です。ここで我が国の防衛力を抜本的に強化しないと手遅れになるとの切迫感があります。
したがって、5年(でも遅すぎるくらいですが)で倍増は必須です。それでも大型の正面装備は配備されるまでに5-7年かかります。しかし、その荒療治をコロナ禍3年でこれだけ経済が痛んでいる最中に行うわけですから、いきなり増税の話を持ち出せば、家計を直撃し消費を萎縮させ、景気は腰折れするでしょう。
ならば、先ず他に使える財源をかき集め、その上で、恒久財源に議論を移行しても決して無責任ではない。むしろ、ここでさらに経済を萎縮させることの方が無責任ではないでしょうか。
したがって、特別会計や一般会計の剰余金や国債費など、増税に代わる現実的な選択肢を追求すべきと考えます。
その上で、「安全保障・未来保障」危機突破5か年予算の現実的な財源として
①特別会計剰余金(円安効果で外為特会増加分約30兆円)
②一般会計剰余金(昨年度は6.3兆円)
③自然増収(昨年度は9.5兆円)
④国債60年償還ルール撤廃(毎年の国債費16兆円が浮く)
・・・などを用い、足らざるは国債で賄うなど増税は極力回避すべし
党内議論でも、一貫して上記のような意見を声を大にして訴えてきましたし、今後も訴えます。
長島昭久拝
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